※審査の様子は町田市議会の公式記録ではありません。公式には、会議録が公開され次第「会議録」のページからご覧いただけます。
請願者より意見陳述として、
「請願項目1 子どもの不登校や自殺を防ぎ、子どもの命を守るために、町田市いじめ問題調査委員会が作成した再調査報告書の提言の実施を求めます。」「請願項目2 特に、再調査報告書の提言に記載されている、@誰もが安心して通える学級・学校づくり、A員一人一人が、児童らと信頼関係を築くこと、B教員が管理職も含めて、お互いを信頼して相談しあい情報を共有し、対応できること、の3項目の実施を求めます。」について、陳述がありました。
●委員 項目に挙げている@、A、Bの中で、どういったことができていないかなどあれば聞きたい。
●請願者 本町田小学校の授業支援などに入っていたので、先生の忙しさが分かるが、子どもと話をする余裕がない状況と思った。多分ほかの学校も同じ状況だと思うので、まず、子どもたちと先生が十分話をし切れていないと思う。本当は全てのことを話して、いろいろ悩みを抱えている子がいたら、時間を割いて、その子からいろんな話を聞く、あるいは担任の先生に話しにくかったら、ほかの先生に相談するなど、誰でも相談できるような、学校の雰囲気があったら違うと思うが、なかなかフラットに誰でも聞けるような感じは難しいと思う。あと、校長先生の部屋は大体閉鎖的で、子どもたちが入りにくい状況は、どこの学校にでもあると思うので、ぜひとも校長先生自身が子どもたちとコミュニケーションをつくるために、校長室はオープンにして、いつでも入れるような環境を全ての学校で整えてもらう必要がある。
●委員 調査報告書の重要な点として、@からCまであり、Cは@からBを実現するためにあればいいと言っていた。そのCが「1クラスの児童数を減らす、教員の人数を増やすこと」という内容で、35人学級のルールや、東京都のルールに基づいて割り振っているので、教員を1クラス2人にするのは現実的ではないと思っている。それを補完する代替の方法など思い当たることがあれば、聞きたい。
●請願者 本町田小学校も地域の協力を得て、いろいろなことをやっている。私もステップアップ教室といって毎月1回、算数のプリントを子どもたちが自主的にやるのに地域の人たちがついて教たりや、サマースクールといって40講座ぐらいを子どもたちが自分で選択して参加するような、行事をやっていた。大阪のある小学校では、学校の周りの自治会に学校に来るように呼びかけて、多くの方が学校にボランティアとして来てくれて、各教室に支援員のような形で入ることをやっていた。そういう地域の人の協力を求めることが大切だと思う。子どもたちにとっては見守られていることが、分かることがすごく大切だと思う。地域の人から大切にされているのが肌で感じられるように、もっと地域の人が学校の中に入るような仕組みを町田市も取ったらいいと思う。
次に、願意の実現性、妥当性についての担当者の意見は、請願項目の願意に沿うことはできないものと考えているとのことでした。
●委員 いじめの問題については、具体的にどのような対応をしているのか教えてほしい。
●担当者 まず、町田市いじめ防止基本方針の改定や、教員が、いじめが発生した際に、どう動いたらいいか分かりやすいよう、いじめ対応のフロー図の改定もしている。また、学校いじめ対応チームの月1回の定例会の実施や、心のアンケートのチェックリストの作成、実施等もしている。教育委員会が実施してきた研修としては、いじめ対応事例を用いた研修や、いじめ防止等に関する研修を行っている。また、hyper-QUをどのように活用して、子どもたちを見取っていくかについても、hyper-QUの活用研修を行っている。特に若手教員については、学級経営に関する研修も行い、若手の先生、経験のない先生も、特別活動、児童生徒理解などを深められるような研修の充実を図っている。また、情報モラルチェックシートを活用した研修や、情報セキュリティの研修も併せて行ってきた。各学校では、いじめに関する校内研修を年3回以上行い、実際に起きた際の対応の仕方について、改めて各教員が学ぶ機会も設けている。
●委員 請願の趣旨としては、先生が子どもたち一人一人に目が行き届くように ということであって、請願者から、提案として、地域の方の力を借りてはどうかと話もあったが、どのように考えているか。
●担当者 教育委員会としても、コミュニティスクールの推進の意味で、学習指導要領において、開かれた学校が目指されており、学校運営協議会をさらに活発化させ、町田市学校支援人材バンクの構築及び活用も、引き続き進めていきたいと考えており、そういった学校を見守ってくれる方を増やしていけたらと考えている。