損害賠償の額の決定について
第102号議案
平成27年11月30日
● 委員 損害賠償の金額が確定した背景について聞きたい。
● 担当者 外科の術前カンファレンスで悪性のリンパ節腫瘍を疑い、原因の特定にあわせて治療を目的に12月末に腫瘤の切除手術を行った。手術後、切除した検体を病理診断したところ、神経を巻き込んだ神経の腫瘍であることが判明した。非常に難しい判断であったが、高度な判断を求められる医者としては、より注意深く対応していれば悪い結果を回避できたかもしれないということで、損害賠償で解決する次第である。
● 委員 カンファレンスを十分行う等、丁寧な事前の見立てが必要だったのか。
● 担当者 患者に対してチーム医療で対応できるように、他部門と連携を密にする。カンファレンスの際には、必要と思われるほかの診療科を招集して十分に協議を行う等、院長から病院内全体に報告するとともに周知している。
● 委員 今現在の患者の身体状況はどうか、また、損害賠償額1250万円の内容はどういうものか。
● 担当者 現在の症状については、手、指は動く状態にはあるが、肩は麻痺があり、ほとんど動かない。肘はリハビリテーションを続けることで、ある程度曲げることができる状態まで回復したが、通常は左腕を三角巾でつっている状況である。また、損害賠償額の内訳は、入院通院慰謝料、後遺障害慰謝料、遺失利益の3点が中心である。