平成24年度(2012年度)町田市病院事業会計決算認定について
認定第2号
平成25年8月30日
● 委員 経営改善の取り組みについて、昨年度新たに取り組んだ内容について。
● 担当者 2012年度は診療報酬の改定があった。その改定に的確に対応するために、専従の看護師、医師で感染対策室をつくったことが診療報酬上の評価につながり、約4,000万円の効果額があった。また、ジェネリック医薬品への移行を促進して、年度末で157品目になっている。
● 委員 昨年度の未収金回収の強化ということで取り組まれた内容について。
● 担当者 2012年度、初の取り組みとして支払い督促がある。これは、内容証明郵便で支払いを請求しても反応がない場合、裁判所から債務者へ督促状を送ってもらえる制度で、2012年度3件申し立てを行った。
● 委員 一般会計からの繰り入れについて、平成24年度の決算ではどういう状況で市からの繰り入れが行われたのか。
● 担当者 18億3,000万円の基準額のうち、医業、医業外に関して12億1,000万円繰り入れていただいている。病院の収支状況、経営状況を勘案して、満額繰り入れをいただかなくても安定した病院事業は継続できるということで、市と協議して決定している。
● 委員 一般会計からの繰り入れをしっかり行うことによって、より経営基盤が安定していくという視点があるかと思う。それにより、市民病院が良質な医療を提供し、そこで働く人たちの待遇が改善されていくことにつながると考えるが、どうか。
● 担当者 収入を上げることとともに医師、看護師の負担軽減対策についても重要であり、2012年度も積極的に取り組んだ。経営計画に基づいた黒字化を行い、最終的には独立採算を目指すという考えである。
● 委員 委員より、NICUについて、ベッドはあるけれども、医師が不足して全て回り切れていないという話を聞くが、いかがか。
● 担当者 NICU6床、GCU12床で運営している。NICUに入院される方は通常、小児科よりもケアが大切であるので、医師の確保は重要である。新生児科の医師が必要数5人のところ現員は2人しかいないが、当院としてもいつでも受け入れるような体制にしたいとはもちろん思っており、確保に向けて努力をしている。
● 委員 小児外科の先生が一人もいないと伺ったが、その影響について説明をお願いしたい。
● 担当者 2012年6月末をもって小児外科医が退職された。それにかわる方策として、派遣元大学から週に1回ということで対応しているが、この状態がよいとは思っておらず、来年の医師の確保について努力していく。
● 委員 看護師のメンタルケアについてはどのようにされているのかとの質疑がありました。
● 担当者 まずは看護師1人1人の背景を確認することに力を入れている。また、専門的なご意見もいただきながら、早目に不安や負担感が軽減できるような取り組みは進めている。
● 委員 精神疾患の救急患者さんの受け入れについてはどうなっているのか。
● 担当者 精神病棟を持っていないので入院していただくことができない。そのため、けがなどの疾病が安定してきたら、別の病院に転院していただくとか、治療可能な病院を紹介する形をとらせていただくのが現状である。
質疑終結後、反対の立場から、新5カ年計画、病院中期経営計画によって財政見通しの明確化、経営改善の推進による経営基盤の強化などを理由に一般会計からの繰入額が一昨年度から減少している。しかし、一般会計からの繰り入れを行うことにより医療スタッフの充実、医療の質の向上を財政的に支援してもらうことができ、むしろ経営基盤を強めることにつながると思う。また、当該年度、純損失が3億7,000万円ということであり、最悪でもこの補填分は繰り入れることが必要である。以上の理由で反対をするとの反対討論がありました。