平成22年度(2010年度)町田市病院事業会計決算認定について
認定第2号
平成23年8月30日
● 委員 医業収益のうち入院収益について、収益増の大きな要因は何か。
● 担当者 診療報酬改定が2010年度にあり、プラス0.19%ということで10年ぶりのプラス改定でした。これが全体の底上げといったことに影響していることが大きいと思います。
● 委員 看護師の退職者の補充に努められたと思うが、その退職者の補充状況と7対1看護の対応の状況は。
● 担当者 看護師の退職者の数は、定年退職者も含め全部で41名でした。若干例年よりも多かったこともあり、年度途中で7対1看護を確保していくために、常勤でも退職補充を行いました。また、それだけでは対応できない部分については、臨時職員の看護師を採用して7対1看護を維持してきたという状況です。今のところ、特に不足する状況は考えられません。
● 委員 職員を定着させること、もう1つは常勤をどれだけ確保できるかというのは、病院としてかなり重要な課題だと思う。この手だてというのはどの程度、どういう形でされているのか。
● 担当者 まず、看護補助者の増員を行ったこと、また、従来の3交代勤務に加え、2交代勤務を導入し、勤務形態の多様化を行ったこと、また、同一場所での24時間保育を実施したこと、また、新人教育のプリセプターシップ、先輩職員がサポートをしていく体制というのを充実させたことなどで、今年度の退職者は、昨年度に比べ大分減っています。こうした勤務環境改善や、研修制度などを行ったことで離職を防いでいくということは非常に重要なことだと考えています。
● 委員 診療執刀医師にかかる人件費が委託料から給与費に費目変更されたと思うが、その理由は何か。また、それによって財政指標に与える影響はないか。
● 担当者 監査の指摘ということもありましたが、病院としても十分検討した結果、診療執刀医師については個人であり、委託にはなじまないだろうと判断し、賃金のほうに予算を切りかえました。指標への影響については、医業収支という観点からすれば変更という形にはなりますが、大きく医業、医業外を含めた経常収支という形でいけば影響はないと考えています。
● 委員 病診連携の紹介率の部分で、平成21年度から平成22年度で算定方法を変更したと思うが、理由は何か。
● 担当者 地域医療支援病院基準の算定に変更しました。経年変化を見るために以前の計算式をこれまで使っていたというのが実態ですが、新中期経営計画に合わせ、ここで改めて地域医療支援病院の認定の基準に合った計算式に変更しました。
● 委員 患者サポートセンターについて、病院としてどのように評価しているのか。
● 担当者 患者サポートセンターは1階正面玄関の突き当たりにあり、1日当たり約17.6件の相談をお受けしています。内容については、どういった診療科にかかればいいのかという一般的な相談がほぼ90%で、それ以外に苦情、要望というものが5%ほどであります。いろいろな方々の声が聞けるということで、病院として進めていかなければいけない重要な患者サービスの一環として考えています。
● 委員 監査で、契約の問題について指摘をされていると思うが、この改善に関しての具体的なプランはあるのか。
● 担当者 契約の方法、あるいは契約の形態について、指摘をいただいた点については、現段階で対応可能なものについては順次対応をしています。すぐ直さなければいけないものについてはもう手を打っています。
質疑終結後、反対の立場から、「昨年度に比べて純損失も減り、経営は大きく改善したことが読み取れる。市民病院の職員を挙げての経営改善努力はもちろんあると思うが、その中には分娩介助料、駐車場の有料化など、市民の負担増、またサービス削減も含まれている。また、未収金削減という観点から入院前納金制度が導入されたが、経済的困窮者を医療から遠ざける障壁ともなっているのではないかと思う。市からの法定繰り入れは相変わらず13億5,000万円のままだが、満額繰り入れが行われれば、安定した経営が市民の負担を引き上げなくても実現できたと考える。以上の点から、市民の命と健康を守るとりでとしての市民病院の役割から見ても、2010年度決算認定に賛成することはできない」との反対討論がありました。