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議案の概要・議決結果

詳細情報

議案名

平成23年度(2011年度)町田市病院事業会計予算

議案番号

第16号議案

提出日

平成23年3月2日

付託委員会

付託委員会
健康福祉常任委員会
審査日
平成23年3月15日
審査結果
可決すべきもの(賛成多数)

議決結果

議決日
平成23年3月29日
議決結果
原案可決(賛成多数)

議案の概要

委員会審査の様子

● 委員 医師が、外来患者が多くて疲弊しているという話があるが、本当に医師数、看護師数が不足していないと言えるのか。
● 担当者 医師の数は、決して満足しているわけではありませんが、確保できていると考えており、看護師の数も、採用の計画も含め、7対1看護体制を何とか維持はできています。
● 委員 看護師の40名近い方が、ここのところ、やめられているが、定着しにくい背景があるのか、手当などどのようになって、東京都と比べてどうなのか。
● 担当者 比率から考えると、このぐらいの人数は、ほかの公立病院等も同様の傾向で、一般的なこととしてとらえています。給料表の改定は、通常の人事院勧告に基づく改定のみを行い、特に改正等はしておらず、また、東京都とは、母体も繰入金の状況も、考え方も大分違っているため、単純に比較をして考えてはいません。
● 委員 今後、医師、看護師を確保していくために、職場環境を改善する必要があると判断しているか。
● 担当者 やはり大変な勤務、例えば救急といったところで負担軽減は考えていきたい。
● 委員 実際、外来が減ることによって医師、看護師の負担が減るということがまず1つ、それによって、医師、看護師が確保しやすくなる環境を市民病院の中につくれるということでよろしいか

● 担当者 やはり、外来がある程度一定の数字に押さえられれば、当然医師、看護師の負担は軽減されます。
● 委員 診療単価が、上がった要因は。
● 担当者 平成22年度の診療報酬改定によるものが非常に大きく、そのほか適切に診療報酬へ対応したことにより、施設基準の取得、それから加算、管理料の算定などが大きな要因です。
● 委員 駐車場も有料になって、その歳入も予算の中に含まれているのか。
● 担当者 病院事業収益の中の医業外収益の中に駐車場利用料が入っており、費用については、医業外費用の駐車場管理費に含まれています。
● 委員 負担金交付金、一般会計からの繰り入れについて、1年前の3月の委員会では、中期経営計画の中で内部留保がだんだん減り、2013年度には一番底でなかなか危険な水域であるという答弁も記憶しているが、本当に内部留保が回復しているのか。
● 担当者 2010年度、決算上は赤字ですが、減価償却費を含めた資金上では黒字が見込め、内部留保資金が落ちると見ていましたが、今上がるという想定ができています。
● 委員 中期経営計画よりも少し上向きと、今後も見込めるのか。
● 担当者 2011年度も決算上は赤字、純損失が出ていますが、減価償却をとらえると、資金上は黒と見込んでいます。
● 委員 昨年度の委員会で、ぜひ満額を支給されるよう要求されたいという附帯決議をつけたが、どのように交渉、お願いをしたか。
● 担当者 昨年、財政課と話はしており、いきいき健康部に所管が移りましたが、今後も市の当局に対して、収支の状況について逐次開示をして、附帯決議を生かした形で、万が一、内部留保資金の急速な減少が見込まれるときには、場合によってはそれ以上を要求しなければならないだろうと話をさせていただきました。
● 委員 保健衛生行政事務に要する経費が、ゼロになっているように数字上みえるが、どうか。
● 担当者 地域連携にかかわる医療相談について、繰入金の担当がいきいき健康部にかわったことを契機に、協議した結果、やはりこれは病院の事業で、病院の経費でやるものではないかということで、今回、病院から、繰入金の対象から外しました。
● 委員 昨年度、高度・特殊医療に関する経費で、HIVと精神医療に関する部分がゼロになっていて、収入引く経費がプラスになったので計上しなかったとのことであったが、今回も計上されていないのは、同じプラスであるということか。
● 担当者 高度医療の定義づけもなかなか難しく、公の病院でなければ手を出しづらい先駆的な医療がそれに該当し、市民病院で実際に行っている精神医療、HIV医療に関しては、これには該当しないと考えています。なお、試算では、精神医療もHIVも黒字になっています。
● 委員 高度医療、いわゆる先進医療を行っていないので今回は外したとのことであるが、今後、ここにかかわる部分を行う予定は一切ないのか。
● 担当者 引き続き、いろいろな面で高度な医療を目指していくことに変わりはなく、総務省の通知にも高度な医療で採算をとることが困難であり、公立病院が行わざるを得ないものの実施に要する経費については計上して構わないことになっているので、そういった分野ができれば、別に要求をさせていただきます。
● 委員 高度医療、未熟児の部分はNICUに含まれるとのことであるが、小児医療に関する経費のほうはかなり激減しており、これはこの分野が縮小したとの理解でよろしいのか。それとも、別の形で経費計上されていて、水準自体を保っていると理解していいのか。
● 担当者 DPCの影響、それから、小児入院医療管理料を、基準をとったことで収益が非常に上がっており、繰り入れ基準として、今回の基準が下がっています。
● 委員 今後、13億5,000万円ということで計画を立て続けるのか、それとも満額がこれだけであるという考え方を持ちながらやっていくのか。
● 担当者 2012年度以降は、13億5,000万円と固めるつもりはなく、新たに考えて調整していきたいと思っており、ふえるか減るかわかりませんが、企業努力して、成績をよくしたいという意味で
減らしたいと思っています。
● 委員 企業努力によって第3条繰り入れを減らすことについて、一歩進んだ形のものへの取り組みの意欲が感じられず、企業努力の方向性としては、政策的な予算に関しての計上を控えていくと受けてとれるが、どうか。
● 担当者 決して政策的医療をやめようという話ではなく、公営企業に任された使命として独立採算を目指したいという意味です。
● 委員 資本的収支の建設改良に関する経費が、今回、上がってきた理由は。
● 担当者 昨年度まで、収益的収支のほうで13億5,000万円振り切ってしまっていましたが、今回は余裕が出たので、そちらに繰り入れる形になりました。
● 委員 これは具体的に何に使うのか。
● 担当者 改築費のほうで、まず、病院の南側、病院の横を通る道路の改修工事を1点予定しており、それ以外に、医療機械の購入費で予定をしています。
● 委員 委託料医事業務について、業務委託と、市の職員の割合がどのように配置されているのか。
● 担当者 医事の事務を置いているが、一部、直営に戻して対応している部分もあり、業務の特性を見ながら適正に対応していきたい。
● 委員 委託料の医療機器保守点検業務が、去年より金額がふえ、債務負担行為になっている事情は。
● 担当者 放射線機器保守点検業務委託料については、平成22年度、3年の長期継続契約を予定し交渉しましたが、合意が得られず、単年度契約になった経過があり、長期継続契約の締結が無理ということで、債務負担を組み、2年間の複数年の契約を予定し、昨年交渉して得た金額の2年分を計上しました。


 質疑終結後、反対の立場から、「今回、この予算の中に含まれている繰り入れ基準額、満額を要求せず採算性を高めていく、経営性を高めていくという方向の予算立ての中で、今後、市民負担増が含まれる、そういった条例改正なども行われるような予算立てとなっているということは、やはり今後、経営性などを最優先とした市民の命や医療の安全を守ることができないのではないかということで、採算性や効率性を優先する今の市民病院のあり方に本来の役割を見失ってはならないと考えるため反対する」との反対討論がありました。

 なお、採決終了後、

 1.収支均衡を保つため、一般会計からの繰入金を満額、市当局に要求されたい。
 1.政策医療の実施に際しては、積極的に取組まれたい。 

 との附帯決議が提出され、質疑はなく、反対の立場から、「収支均衡を保つため、一般会計からの繰入金を満額、市当局に要求されたい」という文言が入っているが、やはり経営努力をして市民病院が健全経営をすることこそ目指すべき道である。一般会計から税金を投入すれば病院の経営が安定するという考え方は間違いだと判断しているため、この附帯決議には反対するとの反対討論がありました。

討論終結後、採決の結果、賛成多数をもって
附帯決議を付すことに決しました。

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