令和4年度(2022年度)町田市一般会計・特別会計歳入歳出決算認定について
認定第1号
令和5年8月29日
各常任委員会議案審査報告書
【総務常任委員会】
質疑終結後、反対の立場から、
第1に、町田市5ヵ年計画22-26と公共施設再編計画が進められた。町田駅周辺の再編プロジェクトの中で2つの美術館と芹ヶ谷公園の再編プロジェクトと図書館再編プロジェクトについて、市民から多数の意見が出されているにもかかわらず、所管課と見直しの検討がされていないことである。新しい学校づくり事業についても市内全域から意見が出されているが、見直しの検討がされていないだけでなく、公共施設整備基金に10億円が積み立てられている。市民の声に基づいて計画を見直すこと、基金への積立ては計画修繕に充てたり、学校給食無償化など市民の切実な要望に応えるべきだと考える。第2に、自衛隊への若い世代の個人情報提供が当年度も行われたこと、また、除外申請の制度はなく、制度は設けるべきだと考える。第3に、市民の暮らしが厳しい中で、収納率引上げのために滞納整理の取組が当年度も行われたことである。安心して市民が納税できるように、市民に寄り添った生活相談の体制を強化すべきと考える。以上の理由で認定第1号に反対するとの反対討論がありました。
【健康福祉常任委員会】
質疑終結後、反対の立場から、
2018年度から国民健康保険制度は東京都が運営主体の、広域化となり、町田市は段階的な赤字繰入れの解消を掲げて、2022年度も4年連続の税率改定を行い、被保険者に大幅な値上げが課せられた。滞納者は現年課税分だけで3894人、十割の資格証明書が発行された滞納世帯は85世帯で、病気になっても医者にかかることを
諦めざるを得ない。また、介護保険料の滞納者47人にはサービス利用制限がかけられている。高齢者無料入浴券支給事業も年度末をもって終了するなど、ふれあい館のお風呂のように、高齢者のささやかな楽しみが行革という名の事業の見直しにより、削られるなど、住民の福祉の増進に資するという自治体本来の役割に反すると考える。よって、認定第1号には反対するとの反対討論がありました。
【文教社会常任委員会】
質疑終結後、反対の立場から、審査した各部において、市民生活に欠かせない事業を2022年度においても実施していることを確認している。例えば、小中学校給食費の食材費の補助事業、(仮称)子どもにやさしいまち条例の制定に向けた取り組み、多様な生き方を行政が支えるパートナーシップ宣誓制度、性の多様性の尊重に関する条例制定に向けての取り組みなど大いに評価している。一方、市民との合意と納得が不十分だと考える事業について、以下2点を指摘したいと思う。1点目は、新たな学校づくり推進計画で本町田、鶴川、南成瀬の学校統廃合の基本計画が作成されている。そもそもの新たな学校づくり推進計画の情報が、地域、保護者に浸透していない中で具体的な基本計画策定が行われ、学校以外の地域への直接の説明の機会は、2022年度は、なかったということ、具体化している中で、地域や保護者などの意見を聞く機会がもっと必要だったと考える。また、芹ヶ谷公園パークミュージアムの取組については、(仮称)国際工芸美術館や(仮称)公園案内棟に対する説明会や戸別訪問をしてきたということだが、その中でも自然を残してほしい、(仮称)国際工芸美術館の場所の見直しを求める意見が出されていて、その後においても、市民と一緒に計画を再検討してほしいという声は寄せられ続けている。さらに、公の果たす役割の後退や市民が公共サービスを受ける機会が減ってしまう懸念があるという点である。学校用務、給食の民間委託化がさらに進んでいる点や、図書館の集約化に向けた取組が進められていることなどである。鶴川図書館、また、さるびあ図書館においても、集約化の説明を行いながらヒアリングも行われている。採択された請願にのっとった対応をすべきと考える。以上の理由から認定第1号に反対する。との反対討論がありました。
次に賛成の立場から、パークミュージアム計画のうち、(仮称)国際工芸美術館整備計画の進め方については、納得がいかない部分が多々あるが、それ以外の部分について認定するため、賛成とする。との賛成討論がありました。
【建設常任委員会】
質疑終結後、反対の立場から、建設常任委員会の所管する事業は、自然環境を保全する事業や、市民が安全安心に、快適に、健康的に生活する上で基盤となる事業、また、ゆとり、潤いや生きがいを持って生活できる施設や計画づくりなど、大変重要な役割を果たしているということを評価するものである。しかし、2022年度の決算においては以下の点で問題があると考える。第1に、多摩都市モノレール延伸を目的として進められる中心市街地再開発、町田駅周辺地域のグランドデザインづくり、また、沿線まちづくりの構想づくりについてである。町田駅周辺整備計画有識者検討委員会においても中心市街地で交通事業者、地権者、また、建物所有者が今、モノレール延伸を実現するための様々な計画を進めている。いろいろな考えもまとめているというところで承っている。しかし、これから大勢のにぎわいと乗降客を生むために、モノレールを延伸させるためにやる、そういった事業に莫大なお金もかかり、市財政を今後圧迫することにもつながり、また、市民の了解、意見の集約もできていない中で進めることは問題があると考える。また、このモノレール延伸については道路整備が必要となるが、道路が整備された際には、またBRT、あるいはLRTなどの様々な交通手段などの検討も併せて行われるべきで、モノレール延伸に固執するということも検討されるべきだと考える。第2に、市民の合意が得られないまま公園の整備が進められているという点である。1つは、野津田公園の計画で、第二次野津田公園整備基本計画に基づいて、ばら広場を愛好し、育成に協力した、あるいは、ばら広場を愛する市民の皆さんの十分な合意も図られないまま工事が進められ、旧ばら広場跡地にテニスコートが整備された。また、もう1か所、芹ヶ谷公園においても国際工芸美術館と一体という形で公園の整備が、市民が計画の見直しを求めているにもかかわらず進められている。雑木林、樹木を伐採し、整備を進めたことについては、やはり認定することはできないと考えるとの反対討論がありました。