町田市立国際版画美術館条例の一部を改正する条例
第110号議案
令和元年11月29日
●委員 これまで65歳以上の観覧料を半額に設定していた理由を改めて伺いたい。
●担当者 1992年9月議会で、高齢化社会へ向けての対策として、65歳以上を半額にする規定が議決された。
●委員 本会議の質疑で、近隣11施設では65歳以上の半額の制度はない ということも検討に上がったとのことだが、それはどの自治体か。
●担当者 11館の自治体は、平塚市、横須賀市、世田谷区、目黒区、さいたま市、千葉市、神奈川県、府中市、埼玉県、練馬区、板橋区である。
●委員 近隣市の施設で65歳以上の半額の制度はないということであれば、国際版画美術館は、65歳以上は半額であることを打ち出して、集客につなげる方向での検討はしたか。
●担当者 今回は、受益者負担の適正化に関する基本方針に沿った考え方の中で、65歳以上の料金設定を外すという判断に至っている。値上がり感が生じる可能性はあるので、例えばシニアデーを設定して無料日を設けるなどの検討をしていきたい。
●委員 国際版画美術館運営協議会の委員の人数や構成は、他の自治体の状況を見たのか。
●担当者 委員構成の参考にしているのは博物館法で、多くの美術館もこうしたものを参考に人数構成を考えている。今回の調査では、例えば青梅市立美術館では委員人数は7名で、学校教育及び社会教育関係者4人と知識経験者で3人だった。神奈川県平塚市美術館では10人以内で、特に人数構成は明記していなかった。府中市美術館は12人で、この構成は学校教育及び社会教育の関係者、家庭教育の向上に資する活動を行う者、学識経験を有する者で、ほぼ同様の構成となっている。
●委員 今回は、実態に合わせて8名とのことだが、2018年度の段階では9名だったかと思う。その1名の委員構成はどのように変わったのか。
●担当者 2名が変わった。1人は公認会計士で、業務の都合で辞める意向を示した。もう一人が市民の方で、公募で何年か前にお願いしていた方だが、本人から辞めるという意向があった。現在はそれに代わり、1名、学識経験者枠で新たな委員をお願いしている。
●委員 市民公募の方が辞退したとのことで、そのまま市民公募の枠があってもよかったと思うが、その点はどうか。
●担当者 辞める際に、自分1人で市民の代表として発言することへの違和感が何年もあったという発言があり、その意見を参考に今回の構成になった。
質疑終結後、まず、反対の立場から、委員会や本会議の質疑の中で、65歳以上が半額という制度を1992年から高齢化社会への対応で導入したということだった。収入が少なくなる世代の方々が公共施設として、文化に触れる機会の保障という点では、やはり半額であることの意義が重要だと思う。また、市内の施設の中でも、そういった半額や低価格に設定している施設もある。繰り返しになるが、文化に触れる機会をしっかりと市として保障する必要があると考える。また、近隣の11施設で65歳以上が半額の制度はないということで、提案もしたが、町田市は半額だということを打ち出して市外からの集客に努める方向も、ぜひ検討してほしかったと思う。魅力的な企画をせっかくやっても、やはりお金がなければ行く機会がなくなってしまうわけで、そういったたくさんの方が文化に触れる機会を保障するところで、今回の値上げについては反対するとの反対討論がありました。