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議案の審査状況(議案のカルテ)

第79号議案 町区域の新設及び変更について

議案番号
第79号議案
提出日
平成27年8月27日
付託委員会
建設常任委員会
委員会付託日
委員会審査結果
否決すべきもの

平成27年11月6日
継続審査
(公聴会開催)

平成27年9月10日
継続審査
委員会審査日
平成27年11月30日
議決結果
原案可決
議決年月日
平成27年12月10日

議案の概要

住居表示を実施すべき区域(小川、鶴間及び鶴間三丁目の各一部)に新たな町区域を新設するとともに、隣接する一部区域について町区域の変更をするもの及び当該議案に対する変更の請求書を添えるものです。

委員会審査の様子

【経緯】
本案については、小川・鶴間地区における住居表示の実施に関し、住居表示に関する法律第5条の2第5項の規定に基づき、区域内に住所を有する257名の方から変更請求書の提出がありました。
そのため、9月10日の建設常任委員会において、住居表示に関する法律 第6条の2 第6項の規定により公聴会を開催するため、継続審査となりました。
その後、9月16日に議長名による公聴会の開催についての公示を行いました。
公聴会開催の周知、公述人を6人以内 募集するため、広報まちだや市議会ホームページに掲載し、当該住居表示実施区域内に住所や事業所などを有する方に対し、チラシを全戸配布しました。
10月16日の締め切り日までに、反対者5名、賛成者3名の計8名から公述人の申し出があり、
10月20日の建設常任委員会において、公述人を選定し、発言する順番を決定するため、抽選を行いました。
その後、11月6日の建設常任委員会において、公聴会が開催され、反対者2名、賛成者3名の計5名の公述人による意見陳述が行われました。

【11月6日】
● 委員 公述人のお話を聞いた中で、町内会・自治会ごとに住居表示の変更の情報提供の仕方や浸透度合いに不公平感があったと感じたが、その点について、何か見解があれば、教えてほしい。
● 担当者 懇談会の中では、町内会によってやりとりが不十分だったという話は特になく、スムーズに議論が進んでいたので、この懇談会でまとまった意見を案として出させていただいた。 
● 委員 市のほうも、積極的に活動している町内会もあれば、活発な活動ができない町内会だってあるというのは多分把握していると思う。そういった不公平感をなくしながら、住居表示は慎重に進めないといけないと思うので、今後のことも考えて、しっかりとした対応をしてほしいと思うがどうか。
● 担当者 町内会ごとでやり方があるので、市がどこまで入っていいのかという疑問はあるが、いい方向の議論をしていただくために、町内会と市がもっとうまく協力体制をとれるような検討をしていくべきだと思っている。
● 委員 特定の町内会で非常に情報が来なくて、反対意見が出てしまったと捉えているが、そこの部分について、一度、市から説明会を開いた後、今回の計画を執行するというやり方は考えられないのか。
● 担当者 意見を伺って変更ということになると、なかなか難しいが、議決の内容によりやる必要があればやらなければいけないと考えている。
● 委員 町内会でどのような周知を行い、その中にどのような意見があるのかを市でも確認をするべきだと思うが、そのような作業は行ったのか。
● 担当者 今回は、それぞれの町内会でどういうやり方をしたかの確認等はしていない。
● 委員 今回、このような問題が起こることは市としては全くの予測外だったのか。
● 担当者 市としては、懇談会のメンバーは、町内会の代表の方であるため、当然、町内会の合意形成がされたものであると考えていた。そして、その報告を懇談会からいただいて、その後、所定の手続に従って審議会にかけて合意をいただいたので、全く予想していなかった。
● 委員 今回の町名変更について、町内会を通じて各戸配付したところもあれば、回覧したところもあるということだが、町内会に入っていないところに対しては個別に配付されたのか。
● 担当者 ホームページ等に載せているが、特に各戸配付等はしていない。
● 委員 市庁舎に近いところから1丁目、2丁目、3丁目とつけるという説明をされているのは、市の方針であるのか。
● 担当者 丁目の並び順については、懇談会の中で住居表示事務処理基準という内規をお示ししており、原則は市役所から並べるが、その他のやり方として鉄道駅等地域の中心となっている地点がある場合は、その地点に一番近い町を『1丁目』とすることもできるという、説明をしている。
● 委員 駅に近いところからつける方法もあるということだが、私が住んでいるところは、どちらも適用されていない。なぜ、そういう経過になったのか
● 担当者 それは1986年の町名変更の話だと思うが、その後、2007年あたりから今の事業手法でやるようになり、2012年3月に明記している。 
● 委員 懇談会の議事録を見ると、第3回の12月9日に南町田という住所にしようと決まっており、12月11日に「広報まちだ」で住所整理を計画していると出ているが、「広報まちだ」12月11日時点では、南町田となりますという表示はあったのか。
● 担当者 まだその広報時点は懇談会の最中であり、結論的なことは何も出せない状況だったので、そういうものは出ていない。
● 委員 懇談会の中で、議論を積み重ね、最終的に全員一致で決まったということだが、それを受けて市が住居表示整備審議会に上程した結果どうなったのか。
● 担当者 この審議会では、懇談会の中でいろいろな議論があったことも含めて経過を説明し、市のほうで出した原案どおり最終的に決めていただいた。
● 委員 住居表示に関する法律の第5条に「町又は字(あざ)の名称は、できるだけ従来の名称に準拠して定めなければならない」とあるが、今回、この考え方で準拠することができないという結論に至った理由は何か。
● 担当者 市の内規では、8丁目までを限度としており、鶴間を全部採用しようとすると到底おさまらない。したがって、住居表示に関する法律の第5条第2項に「これにより難いときは、できるだけ読みやすく、かつ、簡明なものにしなければならない」とあることから、新たな名称をつける必要があり、結果的に南町田ということになった。
● 委員 住居表示に関する法律第9条の2に「市町村は、由緒ある町又は 字の名称で住居表示の実施に伴い変更されたものについて、その継承を図るため、標識の設置、資料の収集その他必要な措置を講ずるように努めなければならない」とある。町内会で名前が残るというのは、市としては、この旧町名等の継承についてはどのような策を講じるつもりなのか。
● 担当者 今のところ具体的に決まっておらず、今後の検討課題としたい。
● 委員 手続上、不十分さがあったか否かについて、行政としてはどのような認識をしているのか。
● 担当者 この懇談会の開催の仕方等については、スケジュールどおり終わりにするということではなく、きちんと最後まで議論してきており、懇談会の運営等をきちんとやっていただいたと考えている。
● 委員 町内会・自治会に加入していない方への手続上の周知の点についてはもう少し改善する余地があると思うがどうか。
● 担当者 小川・鶴間の住所整理を進めていく中で、最終的には全ての各戸の方に、あなたの住所はこうなりますという書類を送る。当然、書面だけではわかりにくい部分については、現地で複数回、説明会等を行っていく中で理解を深めていくことを考えている。

【11月30日】
● 委員 変更を望んでいる地域だけを切り離して検討することは可能なのか。
● 担当者 可能性としてはなくはないが、例えば鶴間と提案している部分について、町名を修正する必要が出てくるかもしれない。また、南町田と提案しているところにも現状、小川という住所も入っているので、区域自体をもう1回という可能性もある。したがって、鶴間、小川についても影響が100%出ないとは言えない。
● 委員 可能性が0%ではないということだが、変更を望んでいる地域だけを切り離して検討することによって、そこだけでは済まなくなり、混乱を招いてしまう可能性が大きいということなのか
● 担当者 そのように考えている。
● 委員 改めて今回説明会という形になったが、直接の意見を聞いた感想はどのようなものか。
● 担当者 さまざまな意見をいただき、一つ一つが貴重な意見であった。しかし、懇談会の中で、多くの町内会の代表の方々に話し合って総括された全員一致の意見であったので、それも大事なものだと思っている。
● 委員 市の考え方としては、変更請求は出てきたが、合意形成については十分だという認識でいるのか。
● 担当者 懇談会の中で、もんでいただいた結論であるため、合意形成ができていると考えている。

質疑終結後、反対の立場から、まず、今回の問題点を挙げると、全く町名が変わる、大勢の方が住んでいるところで町名を変えるという場合に、行政の説明の仕方が余りにも乱暴だったということを指摘したいと思う。それはどういうことかというと、町名の何丁目という表示を1丁目から8丁目と行政内部で決めている、あるいはいろいろな手続をやっているとしても、今回そのことを丁寧に説明するか、もしくはこれほど大勢の人たちが住んでいるのであるから、9丁目以上、あるいは2けたの丁目も考えて設定をすることが可能だったと思っている。この変更については、丁目の次に地番というのがあるが、このことについて1番から市役所の近くを割り当てるのだと言っているが、今回の説明会の中で逆でもいいという説明をしているわけである。
そういう市の方針が一貫をしていないということが今回の混乱をもたらしたと思う。次に、公述人の方に来てもらったが、町谷、町谷原という名前についての検討を行政の中で十分にしなかった。懇談会の会長だったと思うが、別の考えを持っていたが、そういうものが十分展開できなかったということである。今回小川地区と鶴間地区を一体で進めてきたということが、その際に、本来ならば小川という理解の中でもあり得た話のところの部分を鶴間、あるいは南町田という地域に入れ込んでいた問題があったと思う。その点をもう少し原則に立って、歴史を踏まえて検討し住民の皆さんの提案を十分に協議していただき、あるいはそれを住民の皆さんに振り返ってもらっておけば、今回のような混乱は起きなかったと思っている。
4月の段階で住民の皆さんから一つの意見が出てきている。そのことに対してこの取り扱いを懇談会の皆さんにも説明をしない、議会にも説明をしない、言ってみれば握りつぶすような状態というのが今回の請求まで至ったのではないかと思っている。直接いろいろな意見を持っている人たちとの話し合いの場を行政が設定しなかったことが大きな不信感を生んだのではないかということで、この行政の提案の仕方に非常に問題があったと思っている。それから、この地区の町内会加入率は52%であり、半数近い人が町内会に参加していないわけである。しかし、それは参加していないからその人たちの意見を聞く必要はないということではなく、その人たちにも、懇談会を開いて町名を決めていきますよということを、もっと、より具体的に説明をしておけば、今回のような経緯にはならなかったという反省を行政にしてもらいたいと思う。それから、南町田という地名について、
南地区という言い方があるが、元南村だということで「南(みなみ)」という言葉が使われていると解釈している。南第一小学校にしてもそうではないかと。うちの近くに南第二小学校があるが、これは南村の第二小学校ではないかという理解をしているし、町田市の農協、南支店も、私が来た当時は南農協であった。そういう意味で、この南町田という言い方と南地区、旧南村という考え方の誤解が行政の中にあったのではないかと推測している。いろいろなところで発言をされている住民の人たちは当然そういった誤解はないと思うが、行政の中でこの歴史を十分つかんでいなかったことで今回さまざまな問題が起きてきたと思うので議案として出すには無理があるとの反対討論がありました。

次に、賛成の立場から、11月6日、公述人の方に来ていただいてお話があったとおり、今回の町名変更については、多くの方の賛同もいただきながら、また苦渋の選択もありながら、合意形成を保ちながら今回出てきた状況である。また、それも通して審議会でもさまざまな質問があったが、もとの懇談会の決定を重んじるというところがあるので審議会も通ったと理解している。今回の議案においては、過去の経過を議会としても尊重して賛成にしたいとの賛成討論がありました。

次に、反対の立場から、住居表示を行い、わかりやすくすることは、ひいては市民生活の向上につながるものであり、今回の地域についてもそれは同様だと考える。そのことは、住居表示に関する法律第1条に「公共の福祉の増進に資すること」を目的としていることにも見ることができるのではないかと考える。一方、法第5条の2には「できるだけ従来の名前に準拠して定めなければならない」とあり、歴史をはじめ、地域で暮らしてきた人たちの思いを反映することが求められていると考える。法律に基づき行われた公聴会に寄せられた意見では、懇談会の責任者を務められた方からも時間的には短いという感想が出され、5回の懇談会では短かったことも語られた。
今回の町区域の新設及び変更がこれまでと違うのは、これまでの町名が残らないということである。歴史、伝統、文化のいずれかで由緒ある名称に準拠するという点については検討の余地があるのではないかと感じている。同時に、今回変更請求を出した方々が今後のまちづくりについて積極的に関与し、合意形成のために努力することは絶対条件だということも一言つけ加えておきたい。一度、町名を変更してしまえば長きにわたってその町名で生活することになる。住居表示事務処理基準の基本姿勢でも、住民合意の形成がされるまで実施を急がずとあり、法律に基づいて変更請求をした民意もしっかりと合意形成を行うべきものであると考える。地元の住民の意見、要望を可能な限り反映するために、再度 合意形成に取り組むことが必要だと考えるとの反対討論がありました。

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